ブロック

晴れた昼間にここを通りかかったことで,いつもの朝とは光の当たる方向が異なっていたためか,このときはこれが新鮮な塊として眼に飛び込んできた。
そこは国道の上をJRが跨いでいるところで,この塊は橋桁を支える橋脚の手前にあって車の衝突をガードするために設けられたブロックのようだ。上部には注意を促すランプも載せている。
ガード用のブロックなら頑丈であれば十分なはずだが,このブロックは滑らかな曲線部分を伴った無駄のない形でそこに収まっている。しかも,その表面は整然と並べられた同じ大きさの石で覆われ,オブジェとして存在しているように見える。
ものが塊として見える状態,工事用の膜ですっぽり覆われた建物などもそうだが,属性を捨てさって空間の一部となった状態にはたいへん魅力を感じる。物や状態にいつも意味を求めてしまうヒトの有り様から意識が解放されるからだろうか。
| 「亜空間」の現象の周辺 | 2012.11.24(Sat)19:18 | Comments4 | Trackbacks0 | 編集 | ▲
2012.11.26(Mon) 07:52 | URL | おくや|編集