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パンドミ

 パンは特に好きでも嫌いでもない食べ物なので,買い求めるときもほとんどこだわりはない。だが,フランスパンのバゲットだけは特別で,好みの規準がある。それはパンの表面の硬さ加減のことで,ぱりっと割れるような皮とほどよい柔らかさの中身とのバランスがバゲットの命と思うのだが,そのようなパンを売る店がほとんど無くなってきたように思う。皮がふやけたような妙に柔らかいバゲットしか見あたらない。住まいの近くのパン屋は全滅で,このところは天王寺のデパートで気に入ったバゲットを購入していたが,先月辺りからここのフランスパンも他と同じような皮が柔らかいものになってしまい困っていた。
 パン作りにはある程度の技術がいるだろことは想像できるが,ある店ではできているぱりっとした皮のバゲットが他の店で作れないことが非常に不思議だった。
 先日ホームベーカリーを購入した。パンドミが焼けることが特徴のようで,早速小麦粉やイーストなどを買いそろえて,パンを焼くことになった。とは言っても全部嫁さんがしてくれるのだが。
 パンドミにしろ小麦のこと(強力粉,中力粉,薄力粉の違いやグルテンの役割など)にしろその方面の知識が全くないので,そこで,関連する本やネットの情報を読んでみたところ,結構いろいろなことが分かって面白かった。
 皮の硬いフランスパンが手に入らない理由も分かった。何しろ,フランスと日本では普通に食べられているパンに根本的な違いがある。フランスでは皮の硬さなどを風味として捉えてそこを好んでいる。これに対して,日本では中身の柔らさをパンに求める傾向があるようで,ソフトフランスパンと呼ばれているものまである。日本でいうフランスパンは,外見は似ているが,皮が柔らかくて中は噛みごたえのある食パンのようなもので,これが好まれているわけだ。
 買ったホームベーカリーでは,ほとんど機械任せで皮の硬いぼく好みのフランスパンが焼けた。他にもパンドミやライ麦パンなど何種類かを作ってもらったが,どれも大変美味しくて,最近外でパンを買うことがなくなったほどだ。

| 「亜空間」の現象の周辺の…… | 2011.12.13(Tue)19:02 | Comments0 | Trackbacks0 | 編集 |

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