紅葉2

家から20分ほど歩くと(往復でほどよい散歩になる)佐保川沿いの一角に近代的な装いの図書館が建っている。そこは図書情報館と名付けられているだけのことはあって,個人のパソコンが持ち込め,インターネットの接続も可能で,これ以上の環境は望めないほど充実している。この図書館のそばを流れる佐保川の両岸には,桜の樹が何キロにもわたって植えられていて,春には被い尽くすほどの桜で川は彩られる。
図書館に通い始めた5月には,川沿いの樹はものの見事に葉桜に変身していたが,その生き生きとした緑を閲覧室で陣取った席の窓から眺めることができた。朝の開館時から昼までの間,ときおり窓の外の景色を見ながら,パソコンに向かってそれとはなしの文章を打つことを休みの日の日課に取り入れようとしてきたが,その頃から体調が思わしくなくなったこともあり,図書館通いは数回で止めてしまっていた。
その後,手術も無事に終わり,体の加減もそこそこ安定してきたこともあって,今日から図書館通いを再開することにした。
図書館に向かって佐保川沿いを歩くと,桜はすでに紅葉の盛りが過ぎていて,樹に残された枯れ葉が寒さに震えながら散り行く時を待っている反面,春先からこれまで露わには見せなかった枝が空間を占拠する様子が目立つようになってきた。まもなく,落ち葉が道を被い桜は幹と枝だけの姿になるが,空の青さを背景に枝はその張り方を主張して面白い空間を見せてくれることだろう。
| 「亜空間」の現象の周辺 | 2011.12.01(Thu)21:02 | Comments1 | Trackbacks0 | 編集 | ▲
2011.12.05(Mon) 05:14 | | |編集